【ピアノ演奏】演奏は楽しく!登場は堂々と!【ステージ】

教室・教育
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9月のとある大舞台に向けて、グリーグのピアノ協奏曲を必死に練習し直しています。

こんにちは、木内です。
今日は人前で演奏するときに、必ず自分が心がけている事を少しお話ししたいと思います。


photo:グリーグ ピアノ協奏曲 第3楽章(ピアノの見せ場のページ)

お客さんを前にすると…

ピアノに限らず、楽器や歌の習い事をされている方は経験があるかと思いますが、聴衆を前にしてお辞儀をしようと思ったとき、やはり緊張しますよね。どうしたら少しでも楽になるのでしょうか?

緊張するのは、ごく当たり前のこと

僕も年長からピアノを始めて30年以上が経ちますが、今までに教室の発表会、コンクール、高校・大学での試験、コンサート…など、数多くの舞台を経験させてもらってきました。周りから「全然緊張している風に見えなかったよ!?」と時々言われますが、そんな事はありません。顔に出していないだけです(笑)

さて、一般的に言われる緊張のことを僕は「悪い緊張」とも呼びますが、「間違えちゃったらどうしよう」「途中で暗譜(楽譜を見ないで弾く)が飛ばないかな」など、ネガティブなイメージを指します。しかもこれらはおよそ演奏の数分前、具体的には舞台袖でよくあること。

ただ、僕はちょっとでも緊張してしまうこと自体がいけないこととは、捉えていないんです。もちろん舞台袖からステージに出てきて、カチコチでお辞儀して、演奏まで訳が分からなくなってしまう…なんて事態は避けたいですが。

緊張感のなさ過ぎはNG

ネガティブなイメージでも緊張するということは、精神状態はどうあれ今、目の前の舞台に真剣に向かおうとしているのです。逆にポカーンとしたまま演奏の瞬間を迎え、何か弾いてるウチに終わっちゃった、というのは緊張感のかけらもありません。もしミスタッチの一つも無かったとしても、それはおそらく良い演奏とは言えないでしょう。

それではステージ演奏には、どのような精神状態で臨めば良いのでしょうか?

「楽しんで聴いてほしい」の願いが「良い緊張」を生む

僕が表現するところの「良い緊張」は結論から言うと、まずこれから演奏する作品に集中することです。舞台中央までキチッと歩けるかな?…いやいや、そんなことは心配しないで大丈夫です。舞台に出る前に、次のことを整理しておきましょう。

一番最初の音、出始めのフレーズ、イメージ出来ていますか?

目をつむって10秒くらいで良いです。楽譜は閉じておくのが理想ですが、もし確認しておきたいことがあるなら、このアクションの前に済ませておきましょう。

2,3回の本番では体感が難しいかもしれませんが、機会あるごとに繰り返しましょう。慣れてくるとネガティブな気持ちがワクワク感に変わってきます。

そしてピアノの前へ、お辞儀をするときは

今から○○を演奏しますので、皆さん楽しんで聴いて下さいね!

と、心の中でお客さんに投げかけながら、お辞儀をしましょう。
ここまできたらあと一歩。いざ、椅子に座り、音を出す前に最初に出す音をイメージします。あとは演奏に身を任せましょう!

この一連の集中力想像力、そしてお客さんに伝える気持ちを持つことが、「良い緊張」を生みます。

 

音を出すことだけが演奏ではありません!

登場は堂々と!

年に2,3回ほどコンクールの審査員もさせていただいているなか、舞台の入り掃けでたまに気になることがあります。すこ~し背中丸めてスタスタと登場、特に男の子に多い傾向があるかも。これはとてももったいないです。あと舞台袖にはけるときも同じような感じ。特に評価対象というわけではありませんが、演奏に対する気持ちの伝わり方も変わってきますし、何より堂々と登場したほうが、自信もって演奏出来ると思います。

これは教室の生徒さんや短大の担当講座の学生にも、機会の有無はともかく必ず話していることです。

座って即刻、演奏を始めない!

レッスンや授業でよくある光景。
「それじゃ最初から通して弾いてみよう」と言った途端、直ぐに弾き始めて止まってアレ?なんて光景がよくあります。当たり前のコトですが、

弾く前にはちゃんと準備しましょう

先ほどのイメージに共通する部分がありますが、ちゃんと指は準備出来ますか?

学生時代に聴いた超有名ピアニストのリサイタル、そのアンコールでした。惜しみない拍手の中、舞台袖から颯爽と登場し、椅子に座りかけて演奏を始めたショパン エチュードOp.10-12「革命」(だったと思います)。
「あーかっこいいな~」とその振る舞いにすら感動してしまいましたが、それはそれだけの名プレイヤーならではのパフォーマンス。準備出来ていない人がやってはいけません。

あとピアノの場合、鍵盤に手をかざして指を構えるというアクションは合唱やオーケストラでいうところの指揮者が演奏直前に指揮棒を構える、と一緒だと考えています。

指揮者がいきなり振り始めたって、歌えませんね?前奏を弾くピアニストも困ってしまいます。かといって、10秒も20秒も構え過ぎていては、一体いつ始まるの?となってしまいます。いつも出だしが上手くいかない人は

膝に手をおいて軽く息を吐き出し、手を構え、軽く息を吸う。

これを心がけてみましょう。あくまでも一例ですので、自分なりのルーティンを見つけ出してみると良いですね。それだけでも弾く準備になりますよ!

あ、構え以前に意外と曲の出始めが練習不足ってこともありますので、それはキチッとやっておきましょう。

あとがき

この話題は書きたいことがまだまだたくさんあるのですが、長くなってしまったので今回はここまで。こんなことも知りたい!ということがありましたら、コメント欄などで気軽に書いて下さいね。

それでは次回の投稿をお楽しみに!

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