こんにちは、木内です。
今回は昨夜のchkdskによるディスクメンテナンスの続きになります。検査してもし異常があったときに、対処できないと困りますからね。
前回の記事をまだお読みでない方は、先にこちらをご覧下さい。
→【Windows】ディスクのメンテナンス、してますか?【chkdsk】
オプションの指定方法について
chkdskのいくつかの機能を使うにあたり、先にchkdskコマンドのパラメータの指定方法を説明します。
chkdsk [ボリューム名] [オプション] [オプション2つ目…以降必要な分]
ボリューム名が聞き慣れない単語かも知れませんが、ドライブ名と思っていただいて結構です。
今のPCだと、大体CドライブとDドライブあたりがあるかも知れませんね。(ちなみに僕のPCはC,Dに加え、必要に応じてIドライブまで使用します)
前回の記事の復習で、Cドライブを検査したければ
C:\Windows\system32>chkdsk c:
となります。c だけにしないで、コロンは必ず入れましょう。
補足:
C:\Windows\system32> の表示が、環境により違う場合もあります。またこの部分をプロンプトの表示部分と言いますが、ここの先頭が C:\で始まっていれば パラメータの c: は省略出来ます。なお、chkdskのパラメータ指定は全部省略することができます。
/f オプションを指定して簡易的に修復する
chkdskで、修復時に一番お世話になるのがコレ。検査で何か異常があるとか、修復する必要があるという旨のメッセージが出てきたら、続けて実行してみましょう。比較的軽度の異常なら、これで修復される可能性が高いです。
コマンドは次の通り
C:\Windows\system32>chkdsk c: /f
これを実行しても、まだPCから離れないで下さい。以下のように表示されると思います。
ファイル システムの種類は NTFS です。
現在のドライブはロックできません。
ボリュームが別のプロセスで使用されているため、CHKDSK を
実行できません。次回のシステム再起動時に、このボリュームの
チェックをスケジュールしますか (Y/N)? ※ここで入力待ち
(※スマフォでボックス内が見切れていたら、左右にスワイプしてください)
なにやら難しいのが出てきましたよね。chkdskを実行出来ません、とか…
でも安心して下さい、これは必要なメッセージです。簡単に説明すると
ファイルの中身や、ディスクのどこに何のファイルが保存されているかという、ディスクの目次部分などを直すために書き換える作業は、Windowsが普通に動いている状態ではできません。そのため、次にWindowsが起動するときに、起動手前の特殊な部分で実行できるように予約しましょうか?
という意味です。まあ少し意訳してますが間違ってはないでしょう^^;
yキーをタイプし、エンターします。そうすると、
次回のシステム再起動時に、このボリュームはチェックされます。
と表示されます。
ちなみにコマンドプロンプトのウィンドウを閉じるコマンドは exit です。他のアプリケーション同様、ウィンドウの右上の×印クリックでも大丈夫です。
これでWindowsを再起動すると、ディスクをチェック及び修復する旨のメッセージが表示されて、作業が始まります。
- 修復するオプションは(結果)正常な時につけても構いません。再起動は要しますが、時々点検するなら2回chkdskを実行する手間を省く意味でも、検査ついでに chkdsk /f してしまってOKです。
- なお、chkdsk /f が終わったら念のため、もう一度 chkdsk だけを実行することをオススメします。通常は1回で直りますが、まれにまだエラーが続く場合がありますので…
/r オプションを付けて本格的に修復する
ここまでの /f 無し、/f 有りですが、実はディスクの全ての項目を検査するわけではありません。主にディスク内のファイルの構造をチェック、及び修復するだけです。なので数分からかかっても十数分で終わると思います。
前回の記事のログを見ると分かりますが、検査の段階としてステージ1からステージ3までが存在しています。1から3は、先ほど書いたディスクの目次部分やそれに付随する情報部分だけを確認しています。
実は続きのステージ4とステージ5があって、4は存在するファイルの部分、5が空き容量の部分をチェックします。ファイルの内容が正しいか、ということはchkdskは判断出来ませんので、物理的にディスクが読み書き出来るかということを検査するのです(空き容量部分も同じ)
なので、簡易の /f で問題が無かったとしても、本当に時々は /r オプションを付けてあげると、本当の意味でディスクを丸ごとチェックしてくれます。異常があった箇所は直す…というのは実際不可能なので、今後、ここはWindowsが使わないようにというマークを付けてくれます(不良クラスタ)。
手順自体は /f の時と一緒ですので省略しますが、以下の注意点があります。
- /f に比べて恐ろしく時間がかかるので、数時間PCを放置出来る時以外はやらないこと。中断出来ません。
- また実際ディスクに物理的な問題があった場合、ある場所でさらに数倍の時間が可能性があります。大昔、結構傷んだディスクで30時間以上かかりました…
- 検査といってもディスク全体を読むわけですから、それなりにディスクに負荷がかかります。いくらPCを放置する時間があるからと言っても、週に何度も /r 付きで検査するのは避けましょう。
他のオプション
※この項目は少々マニアックなので、読み飛ばしても支障ありません。特に /b の部分。
検査だけの時は推奨かも?
chkdsk c: /scan /perf
/perf を付けるとできるだけ早く終わるように、スキャンにパワーを使ってくれるようです。/scan スイッチも指定しないといけません。また /f オプション併用は出来ません。どのくらい効果があるか分かりませんが、このオプションの存在を知って以来、いつも使ってます。/scan /perf の両オプションともに、NTFSファイルシステムに対してのみ有効です。
めったに使わない /b
chkdks c: /b (/rは勝手に付いたことになる)
かなりコアなオプション。/r 付きスキャンで異常があり、不良クラスタが付けられた部分を再評価してくれます。分かりやすく言い換えると、使っちゃダメとレッテルを貼られた部分が本当にダメなのか、再検査するのです。これが功を奏すと考えられる状況は、次の通り。
- /r でチェックしたときに付けた、不良クラスタ評価が本当に誤審だった場合。ただこれでチェックが外されるのかは疑問。
- 不良クラスタを抱えたディスクを、一定の条件でそのまま丸ごと、正常なディスクにコピーした場合。これは実話で、新しいハードディスクを買ってきて特殊なソフトで全コピーしたとき、不良クラスタまで引き継いでしまいました。新しいディスクには当然問題はありませんので、/b で再検査させて、不良クラスタを外させました。
というくらいでしょうか。2番目の理由ならともかく、まあ正直このオプションを真剣に使いまくるようだったら、何とかして新しいディスクに換えたほうが良いかもしれませんね。これ以外に /b の使い道をご存じの方がいらっしゃたら、是非教えて下さい(m__m)
まとめ
2回にわたってディスクメンテナンス、chkdskの使用方法をご紹介しました。実はまだ説明不足な部分があって、例えば /r オプションを付けた時の結果を見る方法 などがあるのですが、これはまたの機会にしたいと思います。
特にchkdskを一回もやったことが無ければ、安心のため一度試してみることをオススメします。
最後にまとめと注意点をリストアップしますので、お読み下さい。
また、特に検査レベルでは問題は起きないと思いますが、一応各自の責任において実行して下さいね。
- コマンドプロンプトは「管理者で実行」で実行する
- 簡易検査だけは chkdsk だけ。簡易+修復は /f 、本格的+修復なら /r を付ける
- Windows上で検査しているときは、やたらとコマンドプロンプトのウィンドウを閉じない(閉じてもchkdskはバックで動いている)。また出来れば CTRL+C での中断もしないほうが良い(と思う)。
- Windows上で検査中、PCの操作は可能だができる限り他の作業はしないこと。(ディスクへの過剰な負荷防止のため)
- 明らかに問題を抱えているディスクに対し、/r オプションを使いまくって無理矢理なおそう!なんてことは止めましょう。そのレベルまで進行していると、基本的に改善しません(これも実話)。ディスクがそれ以上読み書き出来なくなる前に、何らかの手段をつかって、別のディスクに換えて下さい!
PCのメンテナンスに対するキッカケになってくれれば嬉しいです。
それではまた次の記事で!
コメント
失礼します。
記事にある/perfオプションですが、ntfsのみ、ってオプションですよ。
通りすがりすいません
ご指摘ありがとうございます。chkdskのヘルプに載っていましたね、失念してました。
記事に加筆いたしました。